弁護士今春の執務メモの新着ブログ記事

  • 風邪で休んだら「罰金」を取られる?

    コンビニ店が、風邪で2日欠勤したアルバイト店員に対し、金銭的なペナルティを課し、 給料から差し引いていたという事例が報道されています。 1 賃金全額払いの原則 そもそも、給料(賃金)は、「直接労働者に、その全額を支払わなければならない」 (労働基準法24条1項)とされていますから、 労働者の合意も... 続きをみる

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  • 有給休暇(有休、年休)の取得について

    求人サイトで、「有給休暇の記事」が載ったところ、有給休暇の趣旨を 誤解させる表現があり不適切として、削除されたとの記事が出ていました。 この記事に関連して、有給休暇の話をしたいと思います。 1 有給休暇は理由なしで取れる 有給休暇は、労働者の権利であり、労働者が、「時季指定権」を行使、 すなわち、... 続きをみる

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  • 残業「月80時間」の上限規制?

    1 残業「月80時間」規制? 残業時間について、「月80時間」との上限規制を設け、 長時間労働の是正策とする方向で「調整に入った」との報道がなされています。 http://mainichi.jp/articles/20170125/ddm/001/010/140000c 月80時間以上の残業をさせ... 続きをみる

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  • 残業代等の「時効」と「遅延損害金」について

    こんにちは。大阪の弁護士の今春です。 今日は、「時効」の話と、「遅延損害金」の話をしたいと思います。 1 給料等の時効は2年! 残業代、時間外割増賃金を含む、賃金については、 「消滅時効」が2年と定められています。 つまり、通常の給料を含め、支払時期(通常は給料日ですね。)から2年後には、 給料に... 続きをみる

  • 厚労省の「長時間労働が疑われる事業場に対する監督指導結果」

    こんにちは、大阪の弁護士の今春です。 1月17日、厚生労働省が、 「長時間労働が疑われる事業場に対する監督指導結果を公表します」 との資料を発表していました。 これによると、3450の事業場で、月80時間を超える残業があったと 認められたとあります。 この点、月45時間を超えて時間外労働が長くなれ... 続きをみる

  • どのような労働者が「管理監督者」にあたるのか。

    前回、裁判所は、「管理監督者」を厳格に解釈しており、 「管理監督者」にあたる労働者はそれほど多くないとの判断をしていると書きました。 今回は、どのような労働者が「管理監督者」にあたるとされているのか、 具体的に解説したいと思います。 1 3つの判断要素 「管理監督者」にあたるかどうかの具体的な判断... 続きをみる

  • 「管理職」は「管理監督者」で、残業代等は出ないのか。

    こんにちは。弁護士の今春です。 福井労働局敦賀労働基準監督署が、関電の社長に対し、 課長職の男性が過労自殺した件に関連して、「管理監督者」の労働時間を 適切に把握するよう指導したとのニュースが流れていました。 http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/nucl... 続きをみる

  • 弁護士会のCM

    こんにちは。弁護士の今春です。 私は、大阪弁護士会の弁護士ですが、大阪弁護士会がイメージアップ広報CMとして、 日弁連制作の「武井咲さん「突然の崖」篇」とやらを挙げています。 https://www.facebook.com/OsakaBarAssociation/videos/122183741... 続きをみる

  • 弁護士費用保険

    先日、弁護士会の研修に参加しました。 その中で、損保ジャパン日本興亜の保険「弁護のちから」についての 説明がありましたので、今日はこれを取り上げたいと思います。 この「弁護のちから」という保険、 「被害事故」、「借地・借家」、「遺産分割調停」、「離婚調停」、 「人格権侵害」、「労働」(「労働」はオ... 続きをみる

  • 残業代計算後半。残業代計算の基礎となる給料とは。

    こんにちは。弁護士の今春です。 今日は、昨日に続いて、残業代の計算方法をまとめていきます。 残業、すなわち、所定労働時間外の労働を行ったそれぞれの場合の、 割増率については、昨日の説明でご理解いただけたでしょうか。 ご理解いただけたと考えて、先に進みますが、それでは「割増率」と言いますが、 何に対... 続きをみる

  • 残業代の「割増率」について

    こんにちは。弁護士の今春といいます。 今日からは、残業代の計算方法の基本を、まとめたいと思います。 まず第一弾の今日は、残業代、つまり時間外割増賃金の割増率についてです。 1 就業規則、賃金規程などによる、契約上の割増賃金 残業代、つまり、所定労働時間外に働いた別料金の計算方法ですが、 まずは就業... 続きをみる

  • 労働時間をどう証明するか。

    こんにちは。弁護士の今春といいます。 今日は、少し実践的に、労働時間をどう証明するかを、考えたいと思います。 1 労働時間の立証 昨日、使用者(会社、雇い主)が労働時間を管理する責任があると書きましたが、 それでも実際には、使用者が、適切に労働時間を管理していなかったり、 実際の労働時間を故意に短... 続きをみる

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  • 労働時間とは(労働時間に入るもの、入らないもの)

    今日は、「労働時間」とは何かについて、書いてみます。 1 労働時間の考え方と、それに含まれるもの 労働時間とは、使用者(雇い主、会社)の指揮命令にしたがって 実際に労働力を提供した時間のことをいいます。 労働は、使用者の指揮命令により働き、その対価をもらうというのが本質ですから、 労働時間というの... 続きをみる

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  • 残業とは?残業は義務なのか?

    今日から私の事務所も、本格始動です。 今日は、残業そのものの考え方について、書いていきます。 1 所定労働時間(=働かないといけない時間)について 1日何時間働く義務があるのかは、労働契約によって決められています。 労働者が労働契約で、働かないといけないとされる時間を、 「所定労働時間」といいます... 続きをみる

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  • 超過労働と残業代の請求

    明けましておめでとうございます。 今日が仕事始めという方も多かったでしょうか。 弁護士の事務所はというと、概ね仕事始めは遅く、4日からというのは少なく、 大体5日か、あるいは6日からというところが多いのではないかと思います。 私の事務所も、例年6日が仕事始めとなっています。 ただ、弁護士自身が、6... 続きをみる

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  • 薬物から離脱することの大変さ

    もう今年も終わりですね。 先ほど紅白も始まってしまいました。 今年は有名人の薬物事犯が大々的に報道された1年でした。 報道のされ方には、弁護士としてはいろいろと疑義があるのです (ASKAの報道など最悪と思っています。)が、 注目してほしいのは、一度薬物にはまると、それから逃れるのは 本当に大変だ... 続きをみる

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  • 逃げ恥

    休日は余分な話を。 逃げ恥がブームでしたね。 私も途中からですが、女性の友人に「ガッキーの可愛さだけでも意味ある」 と勧められて見ていました。 (以下、ネタバレ多しですので、見てない人は「見ないで!」)。 最終回までは、「出しましょう親密感、醸しましょう新婚感」とか、 「意思がなきゃ続かないのは、... 続きをみる

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  • バイクの交通事故

    私が特に関心を持ってやっている特殊(というかニッチな)分野として、バイクの事件があります。 理由は自分でバイクに乗っているからです。大学生の時から、乗り続けていますので、もうかれこれ20年以上、ライダーをしているのです。 バイクには転倒の危険もありますし、体をむき出しの状態で四輪車と同じスピードを... 続きをみる

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